-3- 第348号  TokyuBunka Times  平成16年3月8日

短期大学

短大改革この一年

生活福祉専攻、男女共学、
そして児童生活専攻へ

 平成15年(2003年)度は、短大開学以来の大改革実施年であった。男女共学の実施、生活福祉専攻のスタート、そして次年度設置の児童生活専攻の申請であった。
 男女共学は「心配よりも期待」であった。心配したら際限がない。それよりも大改革と言うのであれば、「共学」という見える形での変化でなければならなかった。それは短大の未来への期待でもあった。何事にも積極的な七名の男子学生に恵まれ、学友会やクラブ活動を軸に、明らかにキャンパスの雰囲気も変わりつつある。
 介護福祉士養成の生活福祉専攻も授業は順調に進み、学生は現在、特別養護老人ホームでの二週間の実習期間中である。様々な点での反省を生かし改良を重ね、「東京文化スタイルの福祉」を提案できるほどにしたいものである。
 さて、児童生活専攻(保育士養成)は12月に設置認可の内示を受け、1月には最終検査も終わり、ピアノ練習室に続いて、最終段階として保育実習室への改装工事が進んでいる。
 学生募集は残すところ3月17日の一般入試だけとなったが、定員確保可能の見通しを持っている。これも改革の成果の表れと受け止めている。しかし、短大を取り巻く情勢は不安定であるだけに手をゆるめるわけには行かない。
 写真は2月10日に開催された卒業研究発表会の一コマである。
(短大教務部)



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卒業研究発表会の一コマ



学友会リーダーストレーニングキャンプ

副会長 野村さち

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 私達旧執行部から、次年度新二年生となる新執行部への引き継ぎである、リーダーストレーニングキャンプを2月15〜16日に行った。新旧学友会メンバー30名が全員参加し、学友会活動に対する意識の高さが伺えたと思う。会議の内容は、一大イベントである学園祭、新入生歓迎会など行事の企画運営やクラブ活動の活性化方策について話し合った。今年度私達は情報の共有ということを大事に学友会活動を行った。執行部メンバーの結束が行事などを成功させるために最も重要なことと考えたからである。メンバー間の連絡を密に行い、抱えている仕事を報告しあい、皆が協力しあった。学園祭は多くの人の印象に残るイベントを成功させ、クラブは加入率が上がり、合同合宿を行った。新年度は前年度の良い点、改善点などを参考にし、より良い学友会の行事を作り上げていって欲しい。



家政科 家政科

心のバリアフリー


斉藤和良

 平成16年2月8日付の朝日新聞の社会面に、岡山県の盲ろう団体の宿泊を岡山市のある旅館が「設備不十分」で拒否したという記事が載っていた。その後、その旅館は岡山市の指導を受け、宿泊受け入れの意向を示したが、条件として事故時の責任を問わないことを約束する文書を盲ろう者団体側に求めたという。またかという思いである。昨年、熊本県で元ハンセン氏病患者の団体が宿泊を拒否されたという記事を思い出したのである。障害者にとって危険な施設・設備は健常者が利用しても危険なはずである。逆に障害者が使いやすい施設・設備は健常者が使っても使いやすいはずである。各駅ではエレベーターやエスカレーターが敷設され、だれもが利用しやすい交通機関になりつつあり、いわば物理的なバリアフリー化が進みつつある。
 一方、福祉制度では平成12年4月1日より介護保険制度が導入され、平成15年4月1日より障害者支援費制度が導入された。制度面でも充実しつつあるのである。しかし、新たな制度が導入されても、それを運用するのは人間であり、またそれを利用するのも人間である。制度や住環境が改善されるだけで、果たして高齢者や障害者などが住みやすい社会になるだろうか。
 前述の新聞記事のように、設備不十分を理由に宿泊拒否するのではなく、たとえ設備が不十分であっても何人も受け入れようとする心が今こそ求められる。すなわち、心のバリアフリー化が求められているのである。
 バリアフリーは本来、障害物の除去という意味であったが、今では社会生活の中の法制度、情報文化及び心における障壁を取り除くという意味の言葉になっている。

(生活福祉専攻)




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