-5- 第349号  TokyuBunka Times  平成16年7月7日

中学校・高等学校

ようこそ
  未来からの留学生

校長 森本晴生

 創立八〇周年を二年後に迎え、学園では文化の最先端をゆく東京文化学園の実現を考えています。中高では、学校教育の見直しを進めています。そして、生徒の皆さんを「未来からの留学生」としてお預かりし、その可能性を発見して未来へ送り返す「手作りの発育学園」となります。  初代校長の新渡戸稲造先生や、創立者の森本厚吉先生による教えがあります。それを現在に活かすために三つの約束をします。
  1. 一人ひとりの可能性を引き出す
    手作りの安心発育
  2. あの先生のワクワク授業
    みんな主役のイキイキ部活
  3. 伸ばす技術、伸びる能力
    成長カルテで実現します

 本学園の教育方針の「3H精神」を現代的に翻訳すると、技術=手、経験則=頭、幅広い視野=心となります。
 技術は手から入るので、3Hのなかでは「勤しむ双手」が優先します。技術が身につけば、頭が働くようになります。考える力が身につきます。頭が働くようになると、自分の心や、周囲の人の心が見えてきます。
 新渡戸先生は「目前の義務を果たせ」とおっしゃいました。毎日の生活での義務を果たすことを指導します。この毎日の積み重ねが、身体と心の美しい人、「躾の良い人」を生みます。
 「好き」を「得手」にすること、させることを目標に毎日を進めていきます。そして、面白く、楽しい学園生活を約束します。
世界を歩くもう一つのパスポート、それは「英語とコンピューター」。卒業のときには、このスキルを手に国際社会に胸を張って進んでいきましょう。

中学1年 フィールドトリップ(江戸城)

中学1年 フィールドトリップ(江戸城)

三つの約束

【入り口での約束】

 一人ひとりの可能性を発見し、その可能性を、他人との競争ではなく、一人ひとりの内なる競争として一人ひとりに合わせた「発育」をする。我々教職員は、手作りの安心感を持っていただける「教育」という手段で、生徒たちの可能性を「発育」し、可能性に満ち溢れた存在として未来へ送り返すことを確認した。

【中身での約束】

 平成十七年度からの六日制に向けてシラバスを変更中だが、各教科毎に本校独自の目標を設定し取り組んでいる。例えば中学一年の一学期前半は、国語科と社会科、数学科と理科が組み、小学校の国語と算数の復習をしている。中学の学習に入る時期は少し遅れるが、結果的には誰もがスムーズに中学の学習に入れるようになる取り組みだ。
 また、特色の一つである国際教育は、各教科での学習、体験を含む校外学習、学校行事、国際交流企画、各種コンテスト、検定など学校教育の全てを総合的なプログラムとして取り組んでいる。手から面白さを引き出す実習、体験を中心としたリサーチ&プレゼンテーションが中心で、自分で観察し、調べ、考え、まとめる。こうして段階を追ってまとめたものがみんなの前で発表できるように力を付ける。
 5月に実施された中学のフィールドトリップには保護者も参加し、一年生は皇居周辺を巡っての史跡調査に熱心に取り組む姿が見られ、二、三年生も東京国立博物館、国立科学博物館での実地学習に取り組んだ。
 学校生活の楽しみは、イベントや部活、書道部は二年連続で全国大会出場を果たし、百人一首かるた部、ダンス部、剣道部なども活躍している。創作舞踊発表会は今年で四十回を迎え、記念イベントを企画中だ。学園祭も、今年のテーマは「手のひらを太陽に!」暗い世の中を一人ひとりが太陽になって照らしていこうという生徒中心のイベントだ。
 また、給食・スクールランチは高校二年生まで実施し、躾指導にも力を入れている。変化の著しい年代に体と心両面の発育をサポートしている。

【出口での約束】

 成長カルテ「学習編」と「生活編」を作成している。カルテには、生徒一人ひとりの学習的発育と学習面以外の活動記録が記載され、学習・生活両面から、総合的に診断し処方を考える。
 また、補習・講習などで学習のバックアップを行っている。生徒の土曜講習の受講率は八割を越え、夏休みの半分は講習をするなど、生徒・教員一丸となって夢の進路に繋げている。

中学3年 フィールドトリップ(国立科学博物館)

中学3年 フィールドトリップ(国立科学博物館)


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