-4- 第351号  TokyuBunka Times  平成17年3月8日

ルネッサンス80プロジェクト
医学技術専門学校

卒業にむけて

専任講師 柴田明佳

Photo  卒業生の皆さん、御卒業おめでとうございます。臨床検査技師の免許を取得する目標を持ち、青春の大切な時間を費やした甲斐あって、この日を迎えられた喜びと、ひとつのことをやり遂げた充実感に浸っていることと思います。皆さん本当によくがんばったと思います。
 与えられる勉強はこの卒業で終わりになると思います。これからは自分にとって何が必要であるか、習得すべき知識や技術をどのような方法で、何処で習得すべきかを自分で考え行動していくことが求められるようになってくると思います。そこには本当に自由な心にゆとりのある世界が広がってきます。
 今後、職場によっては研究や学会発表、また進学が必要になることもあるでしょう。病院や企業の臨床検査技師にとってどうして研究が必要なのか、どんなメリットがあるか等、皆さんの在学中、研究に関する話をする機会はほとんどありませんでした。地味ではありますが、臨床医と基礎研究者との中間的な存在である臨床検査技師にしか出来ない、また気付かない研究もあります。そんな時には母校に相談にきてください。私は学生の皆さんとのふれあいを通し、知識や技術を伝えるだけでなく、コミュニケーションをとることによる相互教育を目標として教員になりましたが、皆さんの在学中にその機会を見つけることは難しかったように思います。楽しいときも、苦しいときにも、ぜひ母校をたずねてみてください。教員と学生との関係ではなく、一社会人として、少しでも皆さんのお役に立てれば、と思っています。臨床検査技師の未来を作るのはあなた達です。共に悩み、共にいい仕事をして行きましょう。



事務主任 佐藤直子

Photo  ご卒業おめでとうございます。
 一昨年の十月に医技に異動になり、卒業生の皆さんの学生生活ととも に約一年間を一緒に過ごさせていただきました。事務所の小さな窓から見える、毎朝「お弁当を何にしようか?」と悩む姿、白衣を着て実習授業に急ぐ姿、就職の為の 証明書の申込に窓口にやってくる姿や一生懸命試験と格闘する姿等が懐かしく思い出されます。
 いつも一生懸命で、元気な明るい挨拶を私たちにしてくれましたね。
 「ありがとうございました。」挨拶という言葉は、とても不思議な力があると思います。数年前のことですが、私が足を痛めて不自由な松葉杖の生活を強いられていたとき、いつも乗るバスの運転手さんに「気をつけてくださいよ。」やいつも行くお店の人に「だいじょうぶですか。」、通りすがりのおばあさんにまで「どうしたの。」と何気ない言葉をかけられて涙が出るほど嬉しかったことがあります。
 挨拶されることで、自分のことをわかってくれていたと感じ、心が温かくなったのだと思います。
 しかし、現在の社会は日本語や会話など人間関係のマニュアル本がベストセラーになるように話ができず人と人が理解し合うことがとても難しいと考えられています。だからこそ、挨拶はお互いに話を聞き、話ができるための大切な思いやりなのではないでしょうか。
 これから、三年間の医技生活の中でしっかり身についている「笑顔で挨拶を。」を忘れずに、人の話を聞き、話ができる社会人としてがんばってください。
 皆さんのご活躍を心からお祈り申し上げます。



卒業を前にして

東京文化医学技術専門学校3年 後藤 光

Photo  三年前の四月、入学式の会場に東北訛りで喋りながら向かう私と父は、男女共学と聞き男女半々だと思い込んでいたため、まるで女子校の様なその光景には驚きを隠すことができませんでした。父に「三年間やれるか。」と聞かれ「無理だ。」と即答したことを今でも昨日の事のように覚えています。
 あれから三年。卒業を目前にした今、学生生活を振り返ると、楽しかった事や辛かった事など色々な思い出が駆けめぐります。
 一年生のときは勉強よりも環境に馴染むことや生活のリズムをつかむのに苦労し、二年生のときはレポートに追われ毎晩遅くまで勉強していた事が思い出され、そして何より三年間の学生生活の中で一番思い出深いのは、三年生のときの六ヶ月間に及ぶ病院実習でした。私は先頭に立って行動するのがあまり得意なほうではないので、班長を任命された時には重責と感じましたが、友人や先生方の温かい支えによって、その任務を無事果たすことができました。これも、より充実した病院実習が送れた理由のひとつだと思います。
 ほかにも沢山の思い出がありますが、三年間の学生生活は、臨床検査技師としての知識、技術、人を思いやる気持ちを学べた貴重なものでした。
 最後の難関である国家試験合格に向けて、気を抜かずに三年間の成果を出し切れるよう頑張りたいと思います。
 そして四月からは臨床検査技師として病院で活躍し、地域の皆様の健康作りに貢献していければと思っております。


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