-2- 第353号  TokyuBunka Times  平成17年12月12日

ルネッサンス80プロジェクト
短期大学

有言実行!
革命が起きた新渡戸祭

新渡戸祭実行委員長 池田 かおり

 『元気一〇〇倍新渡戸っ子』が今年のテーマ。学園全体のテーマ『楽しくなければ新渡戸祭じゃない』をもとに、元気に楽しく盛り上げようと決定しました。二月に行われた、リーダーズトレーニングキャンプから始まり、『今までにない新渡戸祭を!』『革命を!』と目標を掲げ、企画・準備してきました。近隣への挨拶、学生への案内看板や飾り付けなどチームワークよく取り組むことができました。
 各研究室では、学生たちの日々研鑚の様子を伝え、研究・実習内容の展示、卒業研究の中間発表、NZ海外語学研修展示、催し物では学生有志のライブ、児童生活専攻のゲリラ的な野外でのコーラス等が印象に残ります。
 今年で五年目となる屋台村でも三つの革命≠起こしました。一、屋台村のテーマ『愛☆新渡戸博』の垂れ幕を作成し新渡戸記念館に取り付けたこと。二、ゴミを減らそうと、食器を使い環境問題に目を向けたこと。三、縁日としてガーデンやグラウンドに出店したことです。出店するクラブ・サークルが昨年以上に増え、お客様には大変喜んでいただけたと思います。
 学友会伝統のパウンドケーキに今年も長い列ができました。学生達の愛情がたっぷり詰まったケーキは、販売前から並んで下さった方々の期待に充分応えたことでしょう。すぐに完売となりとてもやり甲斐のあるものでした。
 イベントとして、二日の午後五時から、大体育館にてお笑いライブ「幸せなら笑おうよ(><)」を催し、人気お笑い芸人の麒麟、とろサーモン、他三組の素敵な面々をお迎えしました。学生は勿論のこと、一般の方々にも気軽に参加していただき、笑いの絶えないお笑いライブは好評でした。
 さらに、昨年実現しなかった後夜祭を行いました。三日の片付け終了後にもかかわらず、多くの学生が集まりました。学内に設置したアンケートによる表彰やゲーム、抽選会でとても盛り上がり、より一層学生同士の交流も深まったことでしょう。

 リハーサルを繰り返し行っても不安や心配が残る中で当日を迎えました。学友会、実行委員会の仲間たちに支えられ、先生方の多大なご支援もあり今年の新渡戸祭が大成功だったと実感しています。実行委員長として大変やり甲斐のある仕事をさせていただき、この経験は私の大切な宝物となりました。皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。心より厚く御礼申し上げます。

新渡戸祭実行委員・学友会
新渡戸祭実行委員・学友会

新渡戸稲造 その(1)

5千円札と1万円札

東京文化学園学務理事 升野龍男

 これといった金運にはあまり縁のない私だが、この二つのお札の肖像には縁がある。そのひとりは福沢諭吉。父も、そして私を含め5人の姉兄弟は揃って慶応。加えて妻も。私は中学、妻は小学校からなので、良くも悪くも純粋培養に近い。「独立自尊」をはじめ、「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」「気品の源泉、智徳の模範たれ」という考え方は、幼い頃から耳にしてきた。
 さて、もうひとりは、昨年その役目を樋口一葉に譲った人物。当学園の初代校長・新渡戸稲造。娘が中高卒業生であり、5年ほど後援援会長を仰せつかった。また評議員、理事を務めるようになってから、当学園のイズムとは何かを考えるようにもなった。3H精神と新渡戸精神の現代的意味についてである。と同時に、このふたりの共通点と違いは何かにも、思いを巡らすようになった。福沢山脈と称されるように、数多くの人材を世に輩出することに成功した彼を「システム構築の巨人」とすれば、新渡戸はどう位置づけられるだろうか。
 Educationを「教育」と訳した福沢は、晩年「教育」を「発育」とすれば良かったと述懐している。これこそ新渡戸イズムに近い。あの時代でも、現代でも彼ほどのパフォーマンスを見せた人物はいない。身をもって努力の大切さを説いた人物もいないだろう。私は、その新渡戸稲造の代表的な教えは「目前の義務を果たせ」であると考える。彼こそ「個人の努力方向を具体的に示唆した巨人」ではないか。

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